マスクによる肌荒れを防ぐのに、マスクにベビーパウダーをつけると良い、という情報をネットでよく見かけます。でも、ちょっと待って!、と私は言いたいです。
たしかに、マスクの摩擦による肌荒れには一定の効果があるかもしれませんが、知っておいてほしいデメリットもあるんです。
本記事では、ベビーパウダーをマスクに付ける場合のデメリットについてまとめてありますので、興味のある方は読んでいってくださいね。
マスクによる肌荒れ予防にベビーパウダーの使用は要注意!
マスクの、肌と擦れる部分にベビーパウダーを少し付けると、摩擦が減って肌荒れが防げるというのは、本当です。これがメリットだとすると、次のようなデメリットがあることも覚えておいてほしいのです。
- 乾燥や毛穴づまりを起こす可能性
- ベビーパウダーを吸い込むことの危険性
それぞれについて、もう少し詳しく説明していきますね。
乾燥や毛穴づまりを引き起こすことも
ベビーパウダーを付けると肌がさらさらになる理由について、シッカロールの和光堂では次のように説明しています。
シッカロールの成分の「タルク自体」には吸水性はありませんが、肌につけたときその粒子により表面積が増え、毛細管現象により余分な水分を吸い上げます。水分や熱の放散が促進されて、肌をさらっとした状態に保ちます。
引用元:「シッカロールについて」(和光堂)
つまり、肌から水分を奪い取ることでさらさらな状態を作り出すわけですね。
これは、乾燥肌に悩む人にとっては、ちょっと困るかも。せっかく保湿ケアを行っていても、水分が肌にとどまらず「乾燥」してしまうわけですから。
また、ベビーパウダーを肌荒れ(ターンオーバーがうまく働いていない状態)の肌につけると、ベビーパウダーの粒子が毛穴に詰まってしまい、さらに肌荒れを悪化させてしまう可能性もあります。
ベビーパウダーのメーカー自身も、肌荒れなど肌が正常でないところへの使用はさけるよう促してます。
ベビーパウダーの吸い込みに注意
ベビーパウダーは、よほど大量に吸い込むことが無いかぎり、危険はないとされています。
マスクにつけたベビーパウダーは、マスクをつけると口や鼻に近いところに移動します。しかも、マスクで上からフタをした状態なのでマスクの内側はほぼ密閉状態となっています。ベビーパウダーの吸い込みは起きていると考えた方が良いです。
吸い込んでいる量としては、わずかなものかもしれません。しかし、毎日、何か月にも渡ってベビーパウダーをつけたマスクを使い続けていたらどうでしょうか。
ベビーパウダーの主な成分であるタルクやコーンスターチは、通常の使用において安全性に問題ない成分です。(タルクは化粧品にもよく使用されている成分です)
しかし、長期間に渡って吸い込み続けた場合のデータは(おそらく)ないと思います。この点については気に留めておいた方がよいでしょう。
ベビーパウダーを使うなら
最低限、次のことを守るようにしましょう。
- 口や鼻の周辺にベビーパウダーがつかないようにする
- ベビーパウダーをつけすぎないようにする
ベビーパウダーによって起こる(かもしれない)肌トラブルの発生や吸い込みをできるだけ少なくするために覚えておいてくださいね。
肌荒れを防止するには
マスクによる肌荒れは、その原因を取り除くことで防ぐことができます。ここでは、摩擦、乾燥、蒸れの3つの原因を取り上げたいと思います。
摩擦を防ぐには
もっと柔らかな素材で作られたマスクを使用するか、マスクと肌の間にガーゼを挟むことで摩擦を軽減します。
- 綿ガーゼ
- シルク
綿ガーゼもシルクも天然素材。柔らかな肌当たりのマスクが多く、肌への刺激は少な目です。シルクはちょっと価格が高いのが難点でしょうか。
今使用しているマスクでなんとかしたい場合には、マスクと肌の間にガーゼやコットンなどの柔らかい素材のものを挟みます。
フィルターとして内側に不織布などを挟むタイプのマスクの場合も、不織布ではなくもっと柔らかな素材に変えてみましょう。
乾燥を防ぐには
マスクを外したら、小まめに保湿ケアをしてください。
マスクの内側は吐く息で湿度が高い状態になっているので、「潤っている」と思っている人もいると思います。しかし、マスクを外すとこれらの水分はいっきに蒸発し、肌の水分まで奪っていきます。
肌が乾燥すると肌のバリア機能が低下し、肌荒れを招きやすくなります。マスクを使うようになって、顔が乾燥しているという自覚のある人は、意識して保湿を心がけてください。
蒸れを防ぐには
まず、自分の顔に合ったサイズのマスクを使用しているか確認しましょう。肌に密着しすぎていると、呼気がこもりやすく蒸れやすくなります。
マスクのサイズに問題がないようでしたら、マスクの素材の変更を考えてみましょう。
蒸れにくさで選ぶのなら、不織布よりもガーゼ、シルクなどのマスクの方がよいです。
不織布のマスクは蒸れやすく、内側に水滴が付くような状態になることも。蒸れていると感じたら、早めにマスクを取り替えるようにします。
まとめ
本記事では、
- マスクにベビーパウダーをつけることの危険性
- 肌荒れを防止ために、摩擦、乾燥、蒸れを避ける方法
について、簡単な解説を行いました。
まだまだマスクが必要な生活が続きそうです。肌を守りながら上手にマスクと付き合っていけるようにしたいものですね。